相続放棄での生命保険の扱い

文責:所長 弁護士 大澤耕平

最終更新日:2022年08月08日

1 相続放棄をしたら、生命保険金は受け取れないのか

 「相続放棄をする場合は、遺産を受け取ってはいけない」ということは、何となくわかる方も多いのではないでしょうか。

 では、生命保険金は、相続放棄との関係で、どのように扱われるのでしょうか。

 「亡くなったら、相続人がお金を取得する」という点では、生命保険金と、預貯金は近い性質があるようにも思えます。

 そのため、相続放棄をした場合、生命保険金を受け取ってはいけないと考えている方は少なくありません。

 そこで、相続放棄と生命保険金の関係について、ご説明します。

2 相続放棄をしても、生命保険金を受け取ることができる場合がある

 相続放棄をすると、「遺産」を相続することができなくなります。

 この「遺産」の中には、亡くなった方が所有していた不動産、預貯金、自動車などの財産が含まれます。

 反対に言うと、亡くなった方が所有していたとは言えない財産については、「遺産」とはならず、相続放棄をしても、受け取ることが可能ということになります。

 では、生命保険金は、遺産に含まれるのでしょうか。

 たとえば、お父さんが契約者として保険料を支払っていた場合で、お父さんが亡くなった場合、相続人に生命保険金が支払われるというケースを考えます。

 この場合、生命保険金は、最初から相続人の財産を考えられています。

 つまり、お父さんは生前の間、生命保険金を受け取ることが想定されておらず、お父さんが亡くなった時に、相続人が生命保険金の請求権を取得することになると考えられています。

 そのため、生命保険金は、「遺産」に含まれないため、相続放棄をしても受け取ることができます。

3 生命保険がある場合、専門家にご相談ください

 先程の例は、あくまで一例であって、生命保険金を受け取ると、相続放棄ができない場合もあります。

 また、仮に生命保険金を受け取っても問題ないケースであっても、相続税の申告が必要になる場合もあります。

 そのため、亡くなった方が生命保険の契約をしているようなケースでは、すぐに受け取り手続きをせず、まずは専門家に相談することが大切です。

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